韓国人経営に多いスパルタの学校。
そもそもスパルタの学校とは、
・平日外出禁止
・強制自習時間がある
・単語テストを毎日行う
・10時間以上の勉強時間を課す
学校により微妙に内容は異なりますが、このような事柄が挙げられます。
フィリピン留学の特徴のひとつとも言えますが、そういった厳しい環境の詰め込み式の授業は、効率的に英語力を伸ばしてくれるのでしょうか。
残念ながら、その答えはノーです。
今回は、スパルタ学校をおすすめしない3つの理由についてお話します。
強制参加の単語テストに潜む罠
スパルタの学校の中には、毎日単語テストを行うところがあります。
一見、単語力が伸びて、いかにも効果的な勉強法のようにも見えますが、そこには落とし穴があります。
単語テストは、大事な勉強時間を奪う
実際に、私が過去にスタッフとしていた韓国人経営の学校では一日120問の単語テストがありました。
その時、学生を見て気付いたことは、大事な予習や復習の時間を削って単語を覚えているということでした。
単語を覚えることは、悪いことではありません。
しかし、予習や復習の時間を削ってまですることではありません。
新しいことをドンドン覚えていくよりも、学んだことを確実に定着させることのほうがよっぽど大事なのです。
ただ単語を暗記するだけでは、使えるようにならない
単語を覚えるときに、スペルや意味を覚えただけでは会話で使えるようになりません。
例文をいくつか参考にし、その単語を使うときのシチュエーションを頭にイメージしながら、実際に会話で使うことが単語の習得に繋がります。
テスト出題の形式にもよりますが、単語のスペルや意味を問うだけの問題では、本当の意味であなたの力にはなりません。
8時間以上の授業は、消化不良の元
特にスパルタの学校では、授業をたくさん受けられることを売りにしています。
学校やエージェント側としては、授業数の多いコースを学生が選んでくれたほうがその分利益に繋がります。
ですが、学生の立場で考えると大事なお金を無駄にしてしまうかもしれません。
その理由は、2つあります。
長時間の授業は、集中力がもたない
実際に8時間授業を受けてみるとわかるのですが、相当な体力を消耗します。
6時間集中を保つのもやっと、というレベルです。
授業の最後には、先生の言っていることが右から左の耳へ抜けていき、何を学んだのか全く頭に残らないことがあります。
まさにそれは消化不良の状態。
10時間勉強しても集中力が維持できる人はいいかもしれませんが、そんな超人的な人はそうそういません。
日本の教育で8時間勉強するのとは訳が違います。
毎日8時間以上の長時間レッスンを滞在期間中、ずっと続けられますか?
予習と復習の時間が十分に確保できない
1時間の授業につき、必要な予習と復習の時間は1時間と言われています。
例えば、8時間授業がある場合には、8時間の自習が必要となり、計16時間も1日に勉強することになります。
それを毎日こなすのは、不可能に近いです。
寝る間も惜しんで勉強したとしても、常に寝不足な状態で授業の内容が頭に入ってきません。
逆に寝不足解消しようと睡眠時間を確保すれば、予習と復習を怠ることになります。
そうなれば、せっかく学んだことも定着せず、ただ授業が進んでいくだけで英語力が伸びない状況になりかねません。
いづれにせよ、悪循環のループにハマります。
平日外出禁止にしても、勉強しないひとはしない
スパルタの学校では、平日外出禁止のルールを設けているところがあります。
しかし、外出禁止にしたところで学校で過ごす時間を学習の時間に充てるかどうかは本人次第です。
モチベーションのない人は、どこにいても勉強しません。
強制自習を課しているところも同様で、単語を調べるふりをして携帯をいじったり、椅子に座っているだけという人もいます。
スパルタの学校にいる学生が全員勉強に対するモチベーションが高いという訳ではありません。
厳しい環境にいるから勉強する訳ではないのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
スパルタな学校に行けば、必ず英語が伸びると期待していた人には、ショッキングな内容だったかもしれません。
ですが、これらは私が韓国系のスパルタの学校で見た現実です。
厳しい環境が英語力を高めてくれるという訳ではありません。
かえって、非効率になるかもしれないという危険性を理解しておきましょう。